ふむふむつうしん 第43回
関わりの中にすべてはある
12月のふむふむつうしんに書いた、交通事故にあった迷い猫ちゃん。家族の中でもとびきりこの猫ちゃんをかわいがっているというおばあちゃんの愛情で、怪我もぐんぐんよくなり、固形のごはんも食べられるまでに快復しているとのこと!!当日夜間診察をしてくださった獣医さんのところに先日愛犬の受診をし、猫ちゃんの報告をして改めて感謝の気持ちをお伝えしました。大したことができなくて申し訳ない気持ちでいたのでほっとしましたと獣医さん。私は思わず胸が熱くなりました。ほんの少しの関わりの中でも、どれだけ多くの人と大なり小なりの影響を及ぼしあっているか。その影響がそれぞれの次のどんな感情や思考、行動のエネルギーにつながっているかも、計り知れない中で生きているということを改めて感じました。その場で目に見える解決につながらなかったとしても、その時できることを一緒に考えてくださる存在はどれだけありがたく、力になるかということも。
1月前半の学び舎ふむふむは、12月後半のテーマ「セルフマネジメント」の続きを。前回より具体的に自分たちが日々とっている様々な選択と行動について、そこから何が見えてくるか、どう向き合うかについて考えていきました。参考にした本(注1)には、セルフマネジメントとは、「自己の内面を見つめ、自分の感情や願望を知り、そのうえで外側の世界に働きかけ、変化する状況の中で、よりより結果に近づけていくこと。」とあります。「セルフマネジメント」という言葉はなにか仰々しく親しみにくい感じが私はします。要は「自分の思った通りに行動できるようになること」と私は捉えました。この「自分の思った通り」がくせものです。何しろ、自分がどう感じてどう考えて何を望んでいるのかを知るのは、実はそんなに簡単なことじゃないからです。楽しんでいたつもりがいつの間にかストレスになっていた、イヤイヤやっていると思っていたことが実は好きだった、好きに変わったなんてこともあります。こうあるべき、そういうものだ、という思い込みが囚われとなり、妥協したり諦めるのがくせになっていたり、自由に発想できなくなっていたりすることもたくさん。そしてあらゆる関係性の中で生きている私たちは、自分のよかれと相手のよかれが違うことも多々。変化する状況の中で自分とも他者とも折り合いをつけるのにも、自己の内面を見つめる作業が必要そうです。考えることは、物事を複雑にすることではなく、物事をシンプルにしていく過程。そして、自分の心を開くのも、考えを広げるのもひとりでは限界があるのを感じます。誰かとの何気ない会話や本を通しての他者との出会いが、ヒントと力を与えてくれます。学び舎ふむふむはそんな時間にもなっているなと感じて嬉しく思いました。そして私は今30年以上自分の重荷にしてきた自分の課題とゆっくりと向き合い始めました。遅すぎることはない!どんな風に自分が変われるのか実験です!(ソガベ)
注1 『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』ジェレミー・ハンター (著)、稲墻 聡一郎 (執筆協力)、2020年2月、プレジデント社